缶コーヒーと煙草


外は雨で、強まる雨脚を窓の外に感じていたら、娘からLINEが入って・・

 

寝過ごして・・降りた駅からの電車がもう、ないらしい・・

 

・・とりあえず、トイレ、そして、雨の夜中のドライブ・・

 

近所の自販機で缶コーヒーを買ってから、車に乗り込んだ。

 

缶コーヒーと煙草がないと、口が淋しい。

 

まったく、僕の口は淋しがり屋だな、と思った。

 

車のナビで、娘のいる駅を検索し、発車した。

 

・・ナビ上にない道を、いつしか車は走っていて・・

 

道、変わったんだな・・ナビ、更新してないからな・・そう思った。

 

道を走っているのに、道なき道を走っている感じで・・

 

切り開かれているのに、切り開かれていない道を走っている気分で・・

 

道なき道を行く、冒険者の気分っていうのは、案外錯覚で、実はすでに切り開かれている道を走っているんじゃないか、と思ったりした。

 

運転席と助手席の間の溝にはドリンクホルダーがあって、そこには自販機で買った缶コーヒーが嵌め込まれていていて・・

 

助手席には煙草とライターと携帯と財布が置いてあって・・

 

道は真っ暗な農道・・ワイパーの向こうに眼を凝らしながらハンドル握ってて・・

 

で・・助手席に人の気配・・

 

?・・ま、いっか・・僕が、口の淋しさを慰めるように、缶コーヒーと煙草・・

 

この人も・・淋しいんだろうな、と思った。

 

⇩ 川越 パーフェクト? ガイド? 

www.youtube.com